アフィショマニ!ミュシャマニ!
展示概要
集めて、愛でて、語り合う
19世紀末パリのポスター収集熱
今もなお “収集欲”を掻き立てられる19世紀末パリのポスター文化に浸れる展覧会。
「収集」という側面から、ポスターが新たな芸術として価値を高めた様相を浮かびあがらせる試みです。当時のアフィショマニ(ポスターマニア)たちを熱狂させたミュシャ・スタイルのポスターの魅力、ミュシャのデザイナーとしての手腕も存分にお楽しみいただけます。
ミュシャがパリの広告界に登場したのは1895年。すでにパリの街角はポスターの父、ジュール・シェレを筆頭にロートレックやボナール、スタンランにグラッセなど名だたるポスターの巨匠たちの作品で彩られていました。さらに1891年には“アフィショマニ”(ポスターマニア)という言葉が生まれるほど、ポスター熱は最高潮を迎えていました。このポスター黄金期に、新風をもたらしたアーティストとして歓迎されたミュシャの商業ポスターに注目です。
展示構成
1章「集めたい アートになったポスターを」
アフィショマニ向けに発売されたハンディタイプのポスターコレクションである『ポスターの巨匠たち』1895~1896年版を一挙公開。オリジナルサイズと比較できるコーナーも。さらにミュシャがカバーを手掛けて話題を呼んだ定期刊行の版画集『レスタンプ・モデルヌ』もご紹介。アフィショマニの邸宅に見立てた空間で、アフィショマニ気分をご堪能いただけます。
左:ポール・ベルトン『ポスターの巨匠たち』年間合冊版カバー 1896年 紙に印刷 堺 アルフォンス・ミュシャ館(堺市)蔵
中央:ジュール・シェレ《タバコの巻紙「ジョブ」》『ポスターの巨匠たち』より 1895年 リトグラフ、紙 堺 アルフォンス・ミュシャ館(堺市)蔵
右:『《レスタンプ・モデルヌ》誌表紙(15号)』1898年 リトグラフ、紙 堺 アルフォンス・ミュシャ館(堺市)蔵
2章「集めたい 日常をうるおすミュシャ・スタイルを」
デビューポスターから一気に有名になったミュシャの商業ポスターがずらりと並びます。ポスターと合わせて当時の商品を展覧。パリの街路をめぐるように楽しめます。
さらにポスターと並んでミュシャのパリ時代を代表する創作群が「装飾パネル」。ポスター人気を機に室内装飾や日用品、工芸や宝飾の分野からのミュシャ・スタイルの需要の高まりとともに、大衆のための芸術を目指し、それらに応えたミュシャの幅広いデザイン業をご紹介。
左:アルフォンス・ミュシャ《ランスの香水「ロド」》1896年 リトグラフ、紙 堺 アルフォンス・ミュシャ館(堺市)蔵
中央:アルフォンス・ミュシャ《ビザンティン:ミュシャの壁布プロジェクト》1900年頃 リトグラフ、紙 堺 アルフォンス・ミュシャ館(堺市)蔵
右:アルフォンス・ミュシャ《ビザンティン:壁布》1900年頃 ベルベットに印刷 堺 アルフォンス・ミュシャ館(堺市)蔵
同時開催ミュシャLabo#05 「特集!リトグラフ」
ミュシャのポスターはどうやって印刷されていたの?何種類の版があるの?
作品の身近なギモンにせまるミュシャLaboシリーズ第5弾は、みんなが気になる「リトグラフ印刷」の技法、魅力を特集します。リトグラフ研究者・稲田大祐氏協力による《罌粟(ケシ)と女性》色分解の実験にも注目です!
アルフォンス・ミュシャ《カッサン・フィス印刷所》1896年 リトグラフ、紙 堺 アルフォンス・ミュシャ館蔵
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