堺 アルフォンス・ミュシャ館
堺 アルフォンス・ミュシャ館内の様子をご紹介します。企画展の内容によっては、下記で取り上げた作品が出品されていない場合があります。作品保護のため、館内の照明は暗くしております。
※身体障がい者用トイレは2Fに設置しています
グッズ販売
堺市立文化館2階ミュージアムショップでは、アルフォンス・ミュシャの関連グッズ(オリジナルグッズ、関連書籍等)を販売しています。
彫刻、工芸等
ブロンズ彫刻《ラ・ナチュール》(1899-1900年)はオリジナルも含め、配色を変えた5つのヴァージョンが制作された。オリジナルは艶消しした金色のもので、1900年開催のパリ万国博覧会の際にオーストリア館で展示された。このタイプの《ラ・ナチュール》は堺市所蔵のものを含めて5点が確認されている。
また、堺市はミュシャがデザインした宝飾品のなかで最も有名な《蛇のブレスレットと指輪》(1899年)も所蔵している。ミュシャは、舞台「メディア」のポスターに、腕に蛇を巻いたサラ・ベルナールを描いた。これを気に入ったサラがミュシャにデザインを依頼し、宝飾家ジョルジュ・フーケと共同で制作したのが本作である。
ポスター、装飾パネル等
産業革命によって近代化が進んだ19世紀末のフランスでは、リトグラフ(石版画)の技術が飛躍的に進歩し、大量印刷が可能になった。こうした発展に伴い、ポスターは、量産された商品や娯楽を消費者にアピールする方法として有効な宣伝媒体として注目を集めるようになった。
さらに、多数の芸術家たちが意匠を手掛けたことにより、実用的意図を超えた鑑賞の対象として受け入れられ、黄金期を迎えた。アール・ヌーヴォー様式の華やかな装飾が施されたミュシャのポスターは人気が高く、制作依頼が次々と舞い込んだ。ミュシャは酒や煙草などの嗜好品から、自転車や鉄道まで、あらゆるジャンルのポスターを制作した。
素描、油彩等
堺市が所蔵するミュシャ・コレクションには多くの素描作品がふくまれている。挿絵やポスターの下絵、習作として描かれた作品も多く、完成作品との違いから制作過程をうかがい知ることができる。
所蔵する複数の油彩のなかでも、大型の《ハーモニー》(1908年)はコレクションの目玉の一つ。当初《ハーモニー》の構想は教会の半円形の窓を飾るステンドグラスのデザインとして始まったが、プロジェクトは約一年後に中止されてしまった。その後絵は、ニューヨークのドイツ劇場の装飾として横長の画面に変更された。しかし、劇場は完成から8ヵ月後に閉鎖されてしまい、絵はシカゴのギャラリーで1920年に展示されたのを最後に、1983年に発見されるまで所在が分からなくなっていた。
アール・ヌーヴォー期の家具と最新のデジタルコンテンツ
高精細スキャン技術で作成したミュシャの数々のポスターに囲まれ、アール・ヌーヴォーデザインの家具に掛け、図録集などをゆったりと鑑賞できるスペース。 また、自由に触れられるタッチパネル式デジタルコンテンツを備え、ミュシャの作品検索やミュシャ作品のパーツを組み立ててオリジナルアレンジ制作などを愉しめる。