物語を彩る ミュシャと挿絵の世界
アール・ヌーヴォーを代表する芸術家として広く知られているアルフォンス・ミュシャ(1860-1939)は、活動初期のころから生涯にわたって多くの挿絵を手がけてきました。特にまだ無名であったころは挿絵画家として生計を立てていたことが知られています。
物語をよく理解し、独自に咀嚼されたミュシャの挿絵は文学的な内容を昇華し、ドラマチックに、そして装飾によって美しく視覚化されています。
本展覧会ではミュシャが彩る物語の「挿絵」に焦点をあて作品をご覧いただきます。またミュシャの個人コレクターであり貴重な資料も多く蒐集されている尾形寿行氏のコレクションから当館では初公開となる書籍や雑誌などを展示いたします。ミュシャが生涯にわたって関わり続けてきた創作の「原点」ともいうべき挿絵に注目し、初期から晩年までを通して表された物語を彩るミュシャの挿絵をご紹介します。
会場 |
堺 アルフォンス・ミュシャ館
住所:
〒590-0014 TEL: 072-222-5533 FAX: 072-222-6833 ○3F、4F、堺 アルフォンス・ミュシャ館 |
---|---|
入場料 | 一般
|
主催 | 公益財団法人 堺市文化振興財団 堺 アルフォンス・ミュシャ館(堺市立文化館) |
お問合せ | 堺 アルフォンス・ミュシャ館(堺市立文化館) |
第1章では、ミュシャがパリで売れっ子デザイナーになる以前に手がけた書籍の挿絵を中心にご紹介します。続く第2章では、ミュシャの初期挿絵の傑作『白い象の伝説』の書籍や下絵の数々を展示しています。写実性とミュシャ独自のデザイン性が表れ始めた時期の作品をお楽しみください。第3章では、ミュシャがパリでポスター画家として成功し、チェコへ帰国した後にも描き続けた書籍や雑誌の挿絵を中心にご紹介しています。ミュシャ独自の解釈を反映した『主の祈り』やスラヴの民族的な要素を取り入れた挿絵など、ミュシャの画業後期の作品をお楽しみください。
また大型油彩作品《ハーモニー》や《ウミロフ・ミラー》、彫刻《ラ・ナチュール》など、世界有数のミュシャコレクションも併せて展示しています。