ミュシャLabo#05「特集!リトグラフ」
ミュシャを実験的なまなざしで紹介するシリーズ展「ミュシャLabo」
第5弾のテーマは「リトグラフ」!
ミュシャのポスターはどうやって印刷されていたの?何色の版がある?
作品の身近なギモンにせまるミュシャLaboシリーズ第5弾は、みんなが気になる「リトグラフ印刷」の技法、魅力を特集します。
展示室で上映中の「リトグラフの版の作り方・刷り方」
19世紀末のポスター隆盛は、リトグラフ印刷の発展なくして語ることができません。
リトグラフとは、水と油が反発する性質を利用して印刷する技法で、現在のオフセット印刷のもとにもなっています。彫らずとも、削らずとも、反面は平らなまま、描いたままを印刷できることが大きな特長です。
しかしコピー機もない19世紀末の印刷は、すべて手作業で行われていました。
印刷から見えてくる、リトグラフ技法の奥深さとともに、ポスターの父・シェレ、ベル・エポックの申し子・ロートレック、そしてミュシャ、ポスターで沸かせたそれぞれの作家の表現の違い、さらに作家と印刷所との関係性にもせまります。
見どころ
★リトグラフ研究者・稲田大祐氏協力による《罌粟(ケシ)と女性》色分解実験
リトグラフ制作時の資料がほとんんど残されていないミュシャ作品。
その工程を探るべく、《罌粟と女性》を例に「色分解」を試みました。
さぁいったい何種類の色で何版で、どのような刷り順で刷られたのでしょうか。
作品の詳細な観察と、現代のデジタル技術を駆使した、刷りの再現に注目です!
アルフォンス・ミュシャ《罌粟と女性》1898年 リトグラフ、紙 アルフォンス・ミュシャ館蔵
■協力
稲田 大祐 / Inada Daisuke
相模女子大学 学芸学部 子ども教育学科 教授。
多摩美術大学卒業(版画専攻)、同大学院(版画専攻)修了後、私立小学校図画工作専科教諭、同附属幼稚園で絵画工作指導を行った後、豪州メルボルンのRMIT大学院で再びリトグラフを学ぶ(MFA)。
でんぷん糊を用いた「紙平版画」「簡易木平版画」を開発し、版画や科学工作指導、子ども向け工作本執筆、絵本監修者として活躍。稻田醍伊祐の名で造形作家としても活動している。
2023年放送のNHK 朝ドラ『らんまん』にて石版印刷指導を担当。
会場 |
堺 アルフォンス・ミュシャ館
住所:
〒590-0014 TEL: 072-222-5533 FAX: 072-222-6833 3階展示室 |
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観覧料 | 通常の観覧料のみで本展もご覧いただけます。 |