川口成彦フォルテピアノリサイタルシリーズ2020「ベートーヴェン生誕250年記念」
★公演レポート★
第1回 古楽器で演奏されるベートーヴェンの音
第2回 よみがえる200年前の音
第3回 ベートーヴェンにもスランプが
第4回 いつもそこに人が居て、歌と踊り(音楽!)がある国スペイン
【第3・4回公演は予定通り開催します】(1/14)
1/21(木)・1/22(金)両日ともに予定通り19時開演で開催いたします。なお、チケットの販売は終了しております。(当日券の販売もございません)
【第2~4回公演 チケット追加販売のご案内】(11/20)
※1席ずつ間隔を空けて販売を開始しましたが、クラシック公演は12月以降も収容率制限緩和が継続されたため、間隔を空けるために売り止めていたお席を11/28(土)10時より追加で販売させていただきます。(会館窓口は翌週より販売)
◆音楽之友社 Webマガジン「ONTOMO」に本公演についての記事が掲載されました。(10/17)
川口成彦が紐解くフォルテピアノ——ベートーヴェン時代の楽器で奏でる音楽
ショパン国際ピリオド楽器コンクールに登場し話題の川口成彦によるフォルテピアノリサイタルシリーズ。初年度は生誕250年記念企画として、ベートーヴェンのピアノソナタを中心に。番外のスペイン編ではファツィオリも。
Message
ベートーヴェン(1770-1827)はまさに「古典派」から「ロマン派の幕開け」の激動の時代を生きた作曲家で、それはまさにピアノという楽器が大きく変容した時代でもありました。ピアノは18世紀初頭にフィレンツェのメディチ家に仕えた発明家バルトロメオ・クリストフォリ(1655-1731)によって発明されました。弦を弾くチェンバロとは異なり、鍵盤を下ろすことでハンマーが弦を叩いて強弱 を伴って音を出す打弦システムは画期的な発明でした。ピアノというのは非常に機械的な楽器なので、産業の発展と共に新しいアイディアが常に導入され、時代ごとに大きく変容(発展ではなく!)していきました。
古典派からロマン派の幕開けに至る時代のピアノの変容は、まさにベートーヴェンの作品を時代ごとに追っていくことで楽しむことができます。この度の公演では彼の「ピアノソナタ」をテーマにしており、初期、中期、後期をそれぞれ取り上げた3つの公演で、それぞれの時代に沿ったピアノが舞台に登場します。「月光」や「悲愴」など初期ソナタを取り上げた第1回はモーツァルトなど古典派の時代の作曲家が愛したワルター、「熱情」を演奏する第2回はブロードウッド(1804年にベートーヴェンに送られたエラールと同じくイギリス式のハンマーアクション)、そして第30番など後期ソナタを取り上げた第3回は晩年にベートーヴェンが所有したメーカーであるグラーフです。ベートーヴェンの作品の変遷と共にピアノという楽器の劇的な変遷もお客様と一緒に辿っていけること、とても楽しみです。
そして第4回の「番外編」の回ではベートーヴェンとは離れ、ピアノの原点である「クリストフォリ」のピアノがホールにやってきます。ホール所蔵のファツィオリのモダンピアノと共に(時代差なんと約 300 年!!)、ピアノという楽器の「今と昔」に想いを馳せられたらと思います。クリストフォリのピアノは D.スカルラッティが仕えていたマドリッドの王宮にも所蔵され、まさにスペインのピアノ音楽の歴史の幕開けにも大きく影響を与えました。第4回では私が特別な思い入れを持っているスペイン音楽を存分にお楽しみいただけたらと思います。ファツィオリでは 20 世紀のスペインの作品を取り上げます。
ー川口成彦
〈第1回〉 11/20(金)「ベートーヴェン初期」with フォルテピアノ・ワルター
選帝侯ソナタ 第 2 番 へ短調 WoO 47-2,ピアノソナタ第 1 番 op. 2-1, 第 6 番 op. 10-2, 第 20 番 op.49-2, 第8番 『悲愴』 op.13, 第14番 『月光』 op.27-2
トークゲスト:梅岡俊彦(鍵盤楽器技術者)
【アンコール曲】「6つのメヌエット」WoO.10より第2番
ワルター〈1800年頃、P・マクナルティによるコピー〉
梅岡楽器サービス所蔵
〈第2回〉 12/25(金)「ベートーヴェン中期」with フォルテピアノ・ブロードウッド
創作主題による 32 の変奏曲 WoO 80,エリーゼのために WoO 59,ピアノソナタ 第23番 『熱情』 op.57,第24番 『テレーゼ』 op.78,第25番 op.79
トークゲスト:茂木大輔(指揮者)
【アンコール曲】前奏曲 ヘ短調 WoO 55
ジョン・ブロードウッド〈1821年製 ロンドン〉
フォルテピアノ ヤマモトコレクション所蔵
〈第3回〉’21 1/21(木)「ベートーヴェン後期」with フォルテピアノ・グラーフ
ポロネーズop. 89,ピアノソナタ 第27番 op.90,第28番 op.101,第30番 op.109
トークゲスト:小味渕彦之(音楽評論家)
山本宣夫(フォルテピアノ修復家・製作家)
【アンコール曲】6つのエコセーズ WoO 83 変ホ長調
コンラート グラーフ〈1820年製 ウイーン〉
フォルテピアノ ヤマモトコレクション所蔵
〈第4回〉’21 1/22(金)「18世紀と20世紀のスペイン」withモダンピアノ・ファツィオリ&フォルテピアノ・クリストフォリ
S. de アルベロ: 「30 のソナタ」より
D. スカルラッティ:ファンダンゴ、ソナタ数曲
E. グラナドスの編曲によるスカルラッティのソナタ数曲
R. アルフテル: エル・エスコリアルの 2 つのソナタ op. 2 F
F.モンポウ:歌と踊り I, III, V, VII, VIII, IX
J. ロドリーゴ:遥かなるサラバンド、朱色の塔の陰に
トークゲスト:吉田純子(朝日新聞編集委員)
【アンコール曲】ララニャガ:ラ・バレンシアーナ
クリストフォリ 〈1726年 イタリア 山本宣夫 1999年復元〉
フォルテピアノ ヤマモトコレクション所蔵
フェニーチェ堺では、新型コロナウイルス感染拡大状況に応じた「感染拡大防止対策」を実施しています。現時点では1席ずつ間隔を空け、小ホール総客席数(312席)の半分程度の座席を販売予定です。
※先日の政府方針による9月19日から11月末までのイベント開催における収容率の制限緩和を受け、先にご案内していました1席空けての座席の販売方法を見直すこととなりました。それにともない、各公演のチケット発売日を再設定させていただきます。
【第1回(11/20)公演】
通常通りの座席数(312席)を販売いたします。
第1回(11/20)公演・4公演セット券チケット一般発売日 10月10日(土)10:00
【第2回(12/25)・第3回(1/21)・第4回(1/22)公演】
収容率制限緩和の措置が11月末までという状況から、1席ずつ間隔を空けて販売を開始します。(複数枚ご購入の場合、お席が離れます) 12月以降も収容率制限緩和が継続された場合には、間隔を空けるために売り止めていたお席を追加で販売させていただきます。複数枚ご購入の場合、間のお席を他のお客様がご購入される可能性がございます。
第2回(12/25)公演 チケット一般発売日 10月17日(土)10:00
第3回(1/21)・第4回(1/22)公演 チケット一般発売日 11月7日 (土)10:00
【4公演セット券の座席について】
4公演セット券ご購入のお客様のお席は全公演同じ座席(席番)となります。
フェニーチェ堺は、感染防止対策を徹底した上で、一人でも多くのお客様の鑑賞機会の確保に努めてまいりたい所存です。何卒ご理解のほど、よろしくお願いいたします。
会場 |
フェニーチェ堺(堺市民芸術文化ホール) 小ホール
住所:
〒590-0061 ※駐車台数が限られてます。公共交通機関をご利用ください。 |
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チケット料金 | 指定席 3,000円 |
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sacayメイト先行 |
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チケット購入方法 |
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窓口 | ※ 一般発売日の翌週より残席がある場合のみ販売(各館の休館日・営業時間にご注意ください)
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主催 | フェニーチェ堺 |
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協力 | フォルテピアノ ヤマモトコレクション、梅岡楽器サービス |
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お問い合わせ | フェニーチェ堺(堺市民芸術文化ホール) |